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友人のMC達へのシャウト”BERINTRO”で幕を開けるアルバムは、フレッシュなビートとライムが詰まっている。詩的なリリックもそうだが、詰めたフロウと渋い声は、クルー随一の二枚目度を誇っている。”IN A QUIET MANNOR”での「イルマティック、違う/シネマティック、正にそう」という一節が、ELIGHのスタイルを象徴している。それぞれの曲が彼の生活の反映である訳で、”EVERYDAY”などはその最たる例。各々が文字通り時についてライムするポッセ・カット”TIME IS THE ESSENCE”、YUKI HARAなる人物が、おそらく日本人女性MCでは最高レベルのスキルを聴かせる”IT WAS A MISSION”、女ネタ”THE DRAGON”もドープ。個人的には、ドラムがよりマッシヴなオリジナルが好みかな。
ほぼ全曲を手掛けているELIGHのプロダクション・スキルも相当なモノ。全体的に、荒々しいドラムに幻想的なループの組み合わせだが、どれも独特の雰囲気を作り出していて素晴らしい。”EVERYDAY”や”IT WAS A MISSION”、”TECHNOLOGY”辺りが個人的には特に気に入った。GROUCH手掛ける”MOVING 99″と、ループが幻想的なELUSIVEによる”IN A QUIET MANNOR”も最高にドープだ。
サウンド・クオリティに顕著だが、とにかくロウな魅力に満ちたアルバムだ。最高のビートに最高のラップ。ヒップホップ・ファンとして、これ以上何を望む?