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GOODS “4/FOUR”

TACHICHIを加えたユニットROOSEVELT THARPAのアルバムを挟んで、KUNGA 219とGORDSKIのコンビTHE GOODSが遂に帰ってきた!実に5年振りとなる4作目。

GORDSKIは本作でも、プリミティブなドラムとサンプリングで構成される昔気質のサウンドを鳴らしているが、明らかにバリエーションが増えていて、成長を感じさせる。ヴォーカリストKALEB SIMMONDSをフィーチャーした”WHAT THEY NEED”や”THE LOWDOWN”などは従来の作風よりも洗練された印象だし、”GHOSTS IN THE DAY”や”WD40″からはメインストリームの影響を感じさせる。GORDSKI節全開の序盤の数曲や、ミドル・スクール的な”THE EFF”などが聴き所。

KUNGA 219は、相変わらずの深みのある語り口。今更ながら、GORDSKIのプリミティブなビートとの相性は抜群だな、と再確認。知的で豊富な語彙も磨きがかかっている。”IOTA”では、「白人のラップを誇りに思うより前に俺は死んでる/俺のヒーローの殆どは一人でラップしてたのに、このハイプマンってのはいつから始まったんだ?」とサイドMCを批判していて、独創的な着眼も光っている。

最近のカナダのベテラン勢は、皆共通して洗練されたメジャー感を備えてきている感がある。BUCK 65やSIXTOOは言うに及ばず、このTHE GOODSやJOSH MARTINEZも、長いキャリアに裏打ちされた自信が、全ての面で良い方向に向っているようだ。浮上する日はそう遠くないはず。

GOODS “DREAM SEQUENCE”

BUCK 65、SIXTOO、JOSH MARTINEZらを生んだイルな土地、カナダはハリファックス。KUNGA 219とGORDSKIのコンビは、同地でも比較的オーソドックスなサウンドとラップを聴かせる2人組。THE GOODSとしては3枚目となるこの”DREAM SEQUENCE”でも、不動のコンビネーションで17曲を聴かせきる。

アルバムは、”PEACES OF MIND”、”MY LIFE”でスローに幕を開ける。GORDSKIのプロダクションとKUNGA 219のライム・フロウの相性の良さは知っての通りだが、”BUTTERFLY JUICE”の疾走するドラムでやっとアルバムのテンションはアップ。”LESSONS IN TIME”や”SITUATION RESOLUTION”では、人生に対する真摯な気持ちを吐露。KUNGAの未知との遭遇の物語(DJ QUICKまで登場)”ILLUCINATIONS”、アルバムをスムースに締めくくる”SOLDIERS OF TRUTH”などが聴き所。

アルバムのハイライトは、ゲストを迎えての2曲。14分に及ぶ壮大なポッセカット”SAGA”は、ただ圧巻だ。MCがマイクをパスする度にビートもスイッチ、それぞれのMC達も最高のパフォーマンスを聴かせてくれる。個人的には、2分頃からのTACHICHIのパートがお気に入り。”PATHWAY”は、何と言ってもギター、キーボード、フルート、パーカッシヴなドラム、全てが見事なアンサンブルを奏でるGORDSKIのプロダクションが最高にファンキー。JOSH MARTINEZが乱入する辺りも鳥肌モノだ。

基本的に前作と何ら変わっていない。KUNGAがタイトなデリヴァリーでリリックをキックすれば、GORDSKIがプリミティヴで泥臭いサンプリング・サウンドでサポート。安心して聴けるアルバムだ。

GOODS “SECONDARY EDUCATION”

MCのKUNGA 219とDJ/プロデューサーのGORDSKIによるTHE GOODS。カナダはハリファックスの2人組は、SEBUTONESによって開かれた道を忠実にフォロー。

KUNGA 219のクールで沈んだラップは、”EGO SOLDIERS”の様なダークなトラックには正にピッタリ。アルバムを通してスムースな語り口で、抽象的なリリックをキック。メロウな”RETURNING”に於いても、いたって冷静なデリヴァリー。GORDSKIのプロダクションも素晴らしく、THE GOODSの帰還を高らかに宣言。”DESIGNATED HITTERS”にはTACHICHIが参加、哀愁漂うトラックがドープだ。スクラッチも良い感じのマッシヴな”LINEAR TRACKING”に続いては、DJ MOVESが手掛けた”HARDROCKS”。ダークながらもファンキーなトラックに合わせるかのように、KUNGA 219のデリヴァリーもいつに無くアグレッシヴだ。フックのホーン・サンプルが曲をタイトにしている。

再びTACHICHIが登場する”WHIPPED DOMES 2″では、GORDSKIが数々のサンプルを巧みに料理。KUNGA 219は詰め込んだデリヴァリーで、個性的なTACHICHIと共にワックMCを攻撃。”INSPECTATORS”には、BUCK 65がウッドベースを真ん中に据えたトラックを用意、ホーンがファンキーだ。これで三度目となるTACHICHIとの”SIDEWAYS VISION”では、KUNGA 219がアルバム中最高のフロウを聴かせてくれる。JOSH MARTINEZとの”DUOS”はスタイルの違う2人のコンビネーションも良く、グルーヴィーなトラックもバッチリだ。オルガンが良い”DESTRUCTION ORGANIZED”やムーディーな”PRIMARY EDUCATION”もドープだが、ベスト・トラックは、アルバムのラストに。”EPISODIC MELODIES”でのGORDSKIのトラックとKUNGA 219のラップは、とにかくドープ。最高のエンディングだ。

サンプリング・サウンドの王道を突っ走るGORDSKIのトラックが、なんと言ってもドープだ。KUNGA 219のラップを見事に演出しているし、数曲のインタールードも最高にタイト。内省的なリリックとも良くマッチしているし、バランスの取れた良いアルバムだ。