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RECORD PLAYERS “DIRECT DRIVE”

JOE DUB aka YOUNG JOSEPHを中心に、ベイのアーティストが集結したRECORD PLAYERSのアルバム。このクルーが持つ様々な顔が凝縮されている。

粘っこいJOE DUBや即興的な歌心のあるフロウのNEILA(彼女は凄い)は元々好きだったのだが、ファンカデリック・デリヴァリーが炸裂するMALEKOの魅力に気付いた事が、個人的な収穫だった。こういうフロウは、西海岸からしか出てこないよね。”NAYBODY”は、DEESKEEとJOE DUBSのゴールデン・コンビがド渋な所を聴かせてくれるベスト・カット。AYENTEEが歯切れ良く切り込んでくる”BROKE BALLERS”も、アルバムに広がりを持たせている。

JOE DUBの80′Sポップス趣味、DEESKEEやAYENTEEが持つジャズ感覚、ALEX 75のチープな打ち込みが一覧できるって意味で、凄くポップな仕上がりだ。お互いの間で良い意味での競争が働いたのか、実に充実したトラックが集まっている。西海岸の音楽の歴史を感じさせる、プロのストリート・ミュージック。

冒頭でも言ったように、様々なスタイルを見せていて、幅広い層にアピールするアルバムだ。この辺のアーティストは何気にリリース量も多いし、入り口には最適のアルバムなんじゃないだろうか。

YOUNG JOSEPH “NOISE POLLUTION”

(このレビューはカセット・アルバムの物です)

サン・ホゼの4トラッカー、WESTCOAST WORK FORCEのJOE DUBS又の名をYOUNG JOSEPHは、音質の悪い4トラックならではのサウンドを聴かせてくれる。ファンク一辺倒ではなく、80年代ポップスやフュージョン、ニューウェイヴなど、多彩な音楽の影響を如実に感じさせる彼らのサウンドは、もっと注目されていい。

やる気なさそうな粘っこいフロウが全開のYOUNG JOSEPH。A面は、哀愁漂うファンク”OUR TIME TO SHINE”、スペイシーだがとにかくチープな”WHAT YOU NEED”、フックの女性ヴォーカルがファンキーな”TOO FAST”など、どれも良い。ポッセカット”DUCKS ON THE POND”は2分に満たない短さで若干欲求不満だが、”LIFE AND TRIALS OF AN M.C.”は期待通りABSTARACT RUDEがいつもの喉を聴かせてくれる。B面に移って、ベスト・カットの登場。タイトなドラム、ベースライン、スムースなピアノループ、全てが折り重なって最高のグルーヴを作り出す”PUTTIN RAP IN ITS PLACE”がそれ。余りらしくないが、ドープの一言。哀愁漂う80′Sファンク”FROM PHOENIX TO THE BAY”、怪しいことこの上ないTOMMY Vとのデュエット”MANY STORIES”、爽やかなラヴソング”LIONESS”など、A面以上に粒揃いだ。シンプルなベースラインが耳に残るSHAPE SHIFTERSクルーのEXISTとの”NO TIME FLAT”や勢い溢れるピアノループが最高な”NO DEBATE”など、終盤にいくにつれテンションも最高潮に。最も多くフィーチャーされている紅一点NEILAは、フィーメルMCには珍しくトリッキーなフロウで楽しませてくれる。特にシンプルなトラック上で暴れまくる”OVERHEATING”は、彼女の独壇場だ。

ALEX 75と共にトラックを手掛けているのはJOSEPH本人だが、乾いたウェスト・コースト・ファンクを基調としながらも独特の浮遊感漂う音作りは、なかなかのもの。オリジナル。

とにかく音質は悪いがそれが幸いして、アルバムの泥臭さ/ロウネスは最高潮。新しい事は何一つやってないのだが、ホームメイド・ファンクの最高峰と言っても良いほどのファンク臭が漂うアルバムだ。

YOUNG JOSEPH “SUMMER FLING”

サン・ホゼに陣取るHIGHGROUDから、WESTCOAST WORK FORCEのJOE DUBSことYOUNG JOSEPH。WORK FORCEを始めとするベイエリア周辺のアーティストは、伝統的なウェストコースト・ファンクを継承しながら、粘っこい独自のサウンドを聴かせてくれる。音質の劣悪な4トラックモノの多い彼らにしては、珍しくプロフェッショナル・リリースとなったこの”SUMMER FLING”は、入門用には最適の内容になっている。

味わい深いデリヴァリーを聴かせるYOUNG JOSEPHは、乾いたファンクサウンドと抜群の相性だ。イントロでは軽く仲間達に会釈。自信満々に言葉を吐く”STRAIGHT OUT THE GATE”、DEESKEEが最高の仕事を披露する”COPYWRITE 2000″と、好調な出だし。前半の個人的なハイライトは、スムースなトラックでナイトライフ・ストーリーを語る”NIGHT TONIGHT”かな。フックのフルートも心地良い。ジャジーなギターが気持ち良い”SEARCHING FOR SOMETHING MORE”も捨てがたい。後半に入っても、テンションは下がらない。真面目に家族の絆についてライムする”FAMILY MAN”がまずは良いが、DEESKEEがここでも夜のベイ・エリアの風景が目に浮かぶ最高のトラックを提供した”GRAVEYARD SHIFT”が後半のハイライト。ドープ!自身のヒストリーを語る”JAMES WORTHY”、80年代ポップスな”PEEL THAT HOE”や”MY BAD”など、聴き所は満載。トラック面では、DEESKEEが健闘している。

ゲストは今回も、ある意味豪華。ロックな”GETTING BY”はラップとの噛み合せが今ひとつだが、シンプルな”SUCTION”はTOMMY VとLIFE REXALLの印象的なパフォーマンスも手伝ってドープな仕上がりに。とはいえ、グルーヴィーな”SUMMER FLING (REMIX)”がベストかな。

常に高品質な作品をリリースしてきた彼だが、音質の悪いテープ・アルバムだった事が災いして、知る人ぞ知る存在に留まってしまっている。今回、初のプロフェッショナルなリリースという事で音質もバッチリだし、内容の方も期待どおり。リスナーにとっては、WORK FORCEやHIGHGROUNDのアーティストの入り口として機能しそうなアルバムだ。