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WEE BEE FOOLISH “BRIGHTON BEACH MEMOIRS”

SIAHとのコンビでのシングルでシーンに登場し、新たにKEN BOOGALOOを相棒に据えWEE BEE FOLISHとして活動を始めてから随分経つが、この度そのYESHUAが自身のレーベルHEAD BOPから遂にアルバムデビュー。KEN BOOGALOO、YESHUA、DJ BLESS、XTRAORDINAIRE、ブルックリンの4人組、WEE BEE FOOLISH。シングルでも明らかだったように、彼らは典型的なニューヨーク・サウンドの継承者だ。シンプルながらも確かなグルーヴにオーソドックスでスキルフルなラップ…中期のD.I.T.C.らを彷彿とさせる。この18曲もそんなフレイヴァーに溢れている。

ヒップホップ・ゲームのダークサイドをライムした先行シングル”THIS KID”が、彼らのミニマムな音作りを象徴する出来。何の変哲も無いワンループだが、ファンキーだ。ファンキーといえば、”FUNK KEEPS B”も捨てがたいし、何度もループが変化する”PIMPFLOMEIN”などもドープだ。面白いところでは、”TURN IT OUT”や”LA CALLE”での民族楽器っぽいネタ使いなどは、アルバムにある程度多様性を持たせる事に成功している。スローな”TRIPLETS”、彼らのライム・スタイルとトラックの噛み合わせが悪く、イマイチ。YESHUAのよき相棒SIAHが参加した”ENVELOPE PUSHERZ”は、ファンサービスといった趣。リリック的には、基本的にヒップホップへの愛情だったり、ピンプモノだったり、とにかく難しい事は言ってないが、ド渋のデリヴァリーはコアなファンの心を掴むだろう。

メンバーそれぞれがバランスよくトラックを担当しているものの、やはりDJ BLESSが良い仕事を残している。”ENERGY”、”THI KID”、ベスト・トラックの”LA CALLE”や、インタールードの”MIDTRO”、”REMEMBER”も良い味を出している。これといったオリジナリティもずば抜けたクオリティも感じないが、何とも言えない魅力がある。XTRAORDINAIREも、地味ながらファンキーな”CHEDDA CHASERS”で味を出している。

それぞれの曲もそうだが、全体の構成なども含めて、非常にすっきりしたアルバムだ。90年代初期の、シンプルでネタ重視の音作りを受け継ぐ彼らのサウンドは、正にノー・ギミック。インタールードもどれもドープだし、なんと言っても楽しそうだ。

YESH “INTO FRESH THINGS”

ILL BOOGIEからのEARPLUGシリーズと題されたEP連続リリースの口火を切るのは、WEE BEE FOOLISHのアルバムも記憶に新しいYESHUA DAPOED改めYESH。

レコード・ノイズが温かみを感じさせるジャジーなイントロで幕を開けるこのEPは、全編に渡って大人な雰囲気。それはファンキーな”SHOUT”やKENBOOGALOOとの”ON2DBEAT”に於いても言える事で、派手さのないド渋な燻し銀の魅力を放っている。粒揃いの9曲だが、メロウなピアノ・ループ使いの2曲、ポジティヴな”APT209″とCMNRなるMCとの”MOST DAYS”や、浮遊するギターが幻想的な”HUSTLERS”辺りが個人的には気に入った。特に、ワイルドサイドの物語”HUSTLERS”は、YESHのRAKIM似の声/語り口も手伝って何とも言えないハードボイルドな雰囲気を作り出している。ドープ。

飾りっけのない、典型的なニューヨーク地下サウンドを展開するYESH。WEE BEE FOOLISHのアルバムよりも充実しているのは、単に曲数が少ないからという訳ではないだろう。彼には、このぐらい無愛想な方が良く似合う。