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NEILA “VERICAL TREES WITH ETERNAL LEAVES”

自主CD-Rやカセット・リリース、数え切れないほどの客演などでフル・アルバムが待たれていたハワイ~ベイ・エリアのフィーメルMC、NEILAのオフィシャル・デビュー・アルバム。

NEILAの特徴は、やはりその独特のフロウだろう。よく”歌うようなラップ”という形容をするが、彼女の場合、”ラップするように歌う”と言った方が正しいかもしれない。美しいメロディやスピードの変化、字余りをも即興性に満ちたデリヴァリーで昇華する様は、見事の一言だ。白昼夢のようなポエティックなスタイルと、緩急のあるユルーいデリヴァリーが彼女のアイデンティティー。

サウンド面は、DEESKEEが地味目の楽曲で基盤を固めて、OMIDやDADDY KEV、ANTICONのMATTHがアクセントを付けるという強力な布陣。全体的にジャジーな、NEILAのフロウを際立たせるレイドバックしたトラック。やはりDEESKEEとの相性の良さは格別で、特に”UNHUMAN”以降のDEESKEEとNEILAのコンビネーションは、正に無敵だ。他にも、MYK MANSONによる”STILL WATERS”、MATTHの”LOVE OBSCURE”など、捨て曲はない。

予想通りの内容と言ってしまえばそれまでだが、全編に渡って極めて高いクオリティを保っている。NEILAのオリジナリティ溢れるラップに、最高の仕事で応えたプロデューサー達。素晴らしいアルバムだ。

RECORD PLAYERS “DIRECT DRIVE”

JOE DUB aka YOUNG JOSEPHを中心に、ベイのアーティストが集結したRECORD PLAYERSのアルバム。このクルーが持つ様々な顔が凝縮されている。

粘っこいJOE DUBや即興的な歌心のあるフロウのNEILA(彼女は凄い)は元々好きだったのだが、ファンカデリック・デリヴァリーが炸裂するMALEKOの魅力に気付いた事が、個人的な収穫だった。こういうフロウは、西海岸からしか出てこないよね。”NAYBODY”は、DEESKEEとJOE DUBSのゴールデン・コンビがド渋な所を聴かせてくれるベスト・カット。AYENTEEが歯切れ良く切り込んでくる”BROKE BALLERS”も、アルバムに広がりを持たせている。

JOE DUBの80′Sポップス趣味、DEESKEEやAYENTEEが持つジャズ感覚、ALEX 75のチープな打ち込みが一覧できるって意味で、凄くポップな仕上がりだ。お互いの間で良い意味での競争が働いたのか、実に充実したトラックが集まっている。西海岸の音楽の歴史を感じさせる、プロのストリート・ミュージック。

冒頭でも言ったように、様々なスタイルを見せていて、幅広い層にアピールするアルバムだ。この辺のアーティストは何気にリリース量も多いし、入り口には最適のアルバムなんじゃないだろうか。