BRAILLE、OHMEGA WATTS、OTHELLO、MUNESHINEの4人によるユニット、LIGHTHEADEDのデビュー・アルバム。
BRAILLE、OHMEGA WATTS、OTHELLOの3MCは、皆オーソドックスで突出した才能を感じさせるタイプではない。トピック的にも、メッセージ性の強いモノからパーティー・ラップまでというありふれたものが多いし、彼らのリズミカルで軽いラップにシリアスなメッセージは似合わないと思うが、MUNESHINEのトラックとの相性は抜群で、実に聴きやすく仕上がっている。DEF JUXやANTICON作品の濃さに疲れた時なんかは、こういうアルバムが癒してくれる訳だ。優等生的な窮屈さをそれ程感じさせない辺りも、ポイント高し。清涼感溢れるエレピ・ループが最高な”COMPLETION”がベスト・カットだ。
そういった事もあって、本作最大の貢献者は全曲を手掛けるMUNESHINE。”LIGHTHEADED ANTHEM”や”NEVER THOUGHTS”のようなイケイケ・トラックから、”P.T. CRUISE”、”COMPLETION”のようなスムース・トラックまで、実に丁寧な仕事振り。特にホーンの使い方が上手いかな。嫌味が無い。
個人的には毒気の多いアルバムとかが好きだったりもするのだが、こういう”オーソドックスの極み”みたいなアルバムも嫌いじゃ無い。
