PUGSLEE ATOMZ “24 YEARS LATER…”

GALAPAGOS4から、カセット・アルバム”THANKS 4 NOT RHYMING”でデビューしたPUGSLEE ATOMZのセカンド・アルバム。シカゴのインディ・アーティストのアルバムの多くに顔を出してきたわりに知名度は低いが、好リリースが続くBIRTHWRITE RECORDSからって事で、やっと注目を集めるかもしれない。

多くのトラック・メイカーを起用した今作は、サウンドの幅が広がっていると同時に質もバッチリで、このアルバムの聴き所。例えば”UNFINISHED BUSINESS”だが、良質のサンプリング・ループにPRIMEとの激しい掛け合い、疾走するドラムには、首が勝手に動いてしまうし、牧歌的な”N.O.S.TALGIA”は曲名通り郷愁を誘う。メランコリックなループもムーディーな”IF (SIMPLE AND PLAIN)”、ピアノ・ループがソウルフルな”ON THE ROCKS”、ジャジーなギター・ループが堪らない”BASICS (PT. 2)”など、どれもドープだ。PUGSLEE ATOMZもそれに応えるかのように、跳ねまくったラップを聴かせてくれる。それに、スロー・ナンバー”RED TAPE”でのメロディアスなフロウなどは、新境地と言っても良いかもしれない。

地味ながら良質のヒップホップ・アルバム、一言で言うとそういう事。全体のポジティヴな雰囲気も含めて、どこか懐かしさを感じさせるアルバムだ。