SWOLLEN MEMBERS、2年ぶりのセカンド・アルバム。当時、盛り上がりを見せていた西海岸新世代サウンドのショウ・ケースとしても機能していたデビュー・アルバムは、捨て曲なしの充実した出来だったが、このセカンド・アルバムで彼らはジンクスの餌食となってしまったようだ。トラック面で前作から路線変更や新しい要素はない。問題は全体的に若干質が落ちている事だろう。”BAD DREAMS”や”DARK RIDERS”など良いモノもあるが、ヴァリエーションに乏しく似たような曲の連続に聴こえてしまう。ヴォーカルをフィーチャーした”SNAKE BITE”のような、妙なポップさを持った曲があと数曲あればだいぶ違ったと思う。
MADCHILDとPREVAILの2人も、今回はあまり光っていない。グループ内の確執をライムした”VENTILATE”を除くと、トピック的にも広がりが感じられないし、前作にもその兆候はあったが、今回はCHALI 2NAやMOKA ONLYといったゲストが完全に2人を食っている。
悪い瞬間ばかりでは決してないが、アルバムを通して何度も聴く気にはさせられない残念な結果になってしまった。前作の出来から分かるようにドープなアルバムを作る事の出来るグループなので、ここは次回作に期待したい。
