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頭の”READY”がいきなりドープだ。緊張感あるトラックに勢いのある2人のラップが走る、つかみには最適の一曲。タイトル曲”WORLD PREMIER”でのストリングスも良い。マイク・スキルを披露した後は、”THE WRONG ROUTE”で、道を踏み外すティーンエイジャーの物語で、ストーリーも語れるところを聞かせる。スクラッチはABILITIESの仕業。タイトル通り、強盗の物語”THE ROBBRY”も、タイトなプロダクションと相まってドープな一曲。スローなトラックが良い”THIS ONE”では、所謂倍速フローを披露しているが、彼らのスタイルには合わないと思うが。ラスト近くの展開は良いものの、フックはワックだ。続くサッカーMCモノ”TAKE IT THERE”で何とか挽回している。そして、幻想的な”HUMAN”がとにかくドープだ。2人が自らの罪を告白し、神に許しを乞う情感溢れる一曲。「たまに自分のしてる事が分からなくなるけど/お許しを、俺らは所詮人間だから」賛美歌のようなヴォーカルサンプルが深く響く。
“BE ABOUT IT”や”IT’S THE WAY”のようなサッカーMCものは、パンチラインが弱く、魅力に欠けるが、子供達に捧げた”4 THE KIDZ”のようなポジティヴなメッセージモノはとても上手く、ホッとさせられる。パーティーチューン”THE WEEKEND”を挟んで、ギター・ループが心地よい”ALMOST THERE”では、なんて事の無い日常に感謝を捧げる一曲で、多くの、普通の生活を送っている人間の共感を得るだろう。哀愁漂うトラックがドープな”NEVER”は、「一番ドープでも、ハードでもないけど/…/マイクじゃ平均的だけど、今まで以上にマジなんだ」という辺りが正直過ぎて笑った。SLUGはいつもどおりスリックだ。
全体的に、アベレージといった所。トラックの充実度に比べ、ラップがこれといった特徴に欠く(フロウ、リリック共に)のが惜しい。十分タイトなんだけど。