ATHLETIC MIC LEAGUE “SWEATS & KICKS”

BINARY STARのアルバムへの参加などで知られるミシガン州の6人組ATHLETIC MIC LEAGUEの、オフィシャル・デビュー・アルバム。メンバーは、TEXTURE、VITAL、BUFF、14KT、TRES STYLES、そしてGRAND CEE。

6MCとトラック、どっちも特別突出した点はないのだが、アルバムを通してポジテヴなパーティー・ヴァイブに満ちていて嫌いじゃない。ヘッドバンガーって意味では、イントロに続いての”THE DECLARATION”を筆頭に、”UNCONSCIOUS”、”LEGENDARY ATHLETES”辺りが最高。いわゆるフリップ・トラックが基本だが、ぶつ切りサンプルの豪快なブチ込み具合やかなり強引な展開なんかは、ダイナミックかつオリジナルだ。人数のわりにこれといった特徴のないMC達だが、トラックの充実度はそんなマイナス点を完全に補っていると思う。ブルージーな”GOT EM SAYIN”や、もたつくハットが面白い”F.E.V.E.R.”なども良い。

レイド・バックした曲も粒揃い。”VIBIN”、”TROUBLE”、”LOVE LIST”、どれも良いが、ヴォーカル・サンプル、ストリングスが一体となる”DON’T IT?”がベストかな。こうした方向性の中では、珍しく独自性を感じさせるトラックだ。

とにかくストレート、直球勝負。迷いがない。ヒップホップの王道を突っ走る、好アルバム。