ARE “HUSTLERS THEME”

テキサスのK-OTIXから、プロデューサーTHE AREがソロ・デビュー。元々、K-OTIX最大の魅力はソウルやジャズ、ファンクを基調としたTHE AREのサンプリング・サウンドにあった訳で、嬉しい限り。

さて。TRUTH ENOLAの太い声を活かしたド級のファンク・チューン”NO WAY NO HOW”も良いが、J. SANDSとの”THE EXCHANGE”やD-OLOGYとの”KNOW”のようなレイドバックしたプロダクションの方が、彼の魅力がより明確に提示されているように感じた。まあ、何処にでもありそうなサウンドではあるが、例えば、一分強しかないインスト”THE SUN”の否定しがたい心地良さは、こうしたインストルメンタル・トラックがもう数曲あってもよかったかな、と思わせる。

ジャジーだとかソウルフルといった形容のされ方をするプロデューサーは星の数ほどいる訳で、その中で独自のサウンドを生み出すのは非常に困難だろう。THE AREも、そういった点ではまだまだ発展途上。センスの良さに足を引っ張られなければ良いのだが。

ただ、せっかくのソロ・アルバムなんだから、K-OTIXのDとMICは必要なかったかも。