GOODS “4/FOUR”

TACHICHIを加えたユニットROOSEVELT THARPAのアルバムを挟んで、KUNGA 219とGORDSKIのコンビTHE GOODSが遂に帰ってきた!実に5年振りとなる4作目。

GORDSKIは本作でも、プリミティブなドラムとサンプリングで構成される昔気質のサウンドを鳴らしているが、明らかにバリエーションが増えていて、成長を感じさせる。ヴォーカリストKALEB SIMMONDSをフィーチャーした”WHAT THEY NEED”や”THE LOWDOWN”などは従来の作風よりも洗練された印象だし、”GHOSTS IN THE DAY”や”WD40″からはメインストリームの影響を感じさせる。GORDSKI節全開の序盤の数曲や、ミドル・スクール的な”THE EFF”などが聴き所。

KUNGA 219は、相変わらずの深みのある語り口。今更ながら、GORDSKIのプリミティブなビートとの相性は抜群だな、と再確認。知的で豊富な語彙も磨きがかかっている。”IOTA”では、「白人のラップを誇りに思うより前に俺は死んでる/俺のヒーローの殆どは一人でラップしてたのに、このハイプマンってのはいつから始まったんだ?」とサイドMCを批判していて、独創的な着眼も光っている。

最近のカナダのベテラン勢は、皆共通して洗練されたメジャー感を備えてきている感がある。BUCK 65やSIXTOOは言うに及ばず、このTHE GOODSやJOSH MARTINEZも、長いキャリアに裏打ちされた自信が、全ての面で良い方向に向っているようだ。浮上する日はそう遠くないはず。