GOODS “DREAM SEQUENCE”

BUCK 65、SIXTOO、JOSH MARTINEZらを生んだイルな土地、カナダはハリファックス。KUNGA 219とGORDSKIのコンビは、同地でも比較的オーソドックスなサウンドとラップを聴かせる2人組。THE GOODSとしては3枚目となるこの”DREAM SEQUENCE”でも、不動のコンビネーションで17曲を聴かせきる。

アルバムは、”PEACES OF MIND”、”MY LIFE”でスローに幕を開ける。GORDSKIのプロダクションとKUNGA 219のライム・フロウの相性の良さは知っての通りだが、”BUTTERFLY JUICE”の疾走するドラムでやっとアルバムのテンションはアップ。”LESSONS IN TIME”や”SITUATION RESOLUTION”では、人生に対する真摯な気持ちを吐露。KUNGAの未知との遭遇の物語(DJ QUICKまで登場)”ILLUCINATIONS”、アルバムをスムースに締めくくる”SOLDIERS OF TRUTH”などが聴き所。

アルバムのハイライトは、ゲストを迎えての2曲。14分に及ぶ壮大なポッセカット”SAGA”は、ただ圧巻だ。MCがマイクをパスする度にビートもスイッチ、それぞれのMC達も最高のパフォーマンスを聴かせてくれる。個人的には、2分頃からのTACHICHIのパートがお気に入り。”PATHWAY”は、何と言ってもギター、キーボード、フルート、パーカッシヴなドラム、全てが見事なアンサンブルを奏でるGORDSKIのプロダクションが最高にファンキー。JOSH MARTINEZが乱入する辺りも鳥肌モノだ。

基本的に前作と何ら変わっていない。KUNGAがタイトなデリヴァリーでリリックをキックすれば、GORDSKIがプリミティヴで泥臭いサンプリング・サウンドでサポート。安心して聴けるアルバムだ。