FAT HED “NIGHT TRAIN TO BABBLE ON”

西海岸のソロMC、FAT HEDのデビュー・アルバム。

FAT HEDは、一言で言ってしまうと”新世代のSHOCK G”といったところ。ユルユルなデリバリーととぼけたライムが何とも言えず、”DO WHAT I GOTTA”を筆頭にヘタウマな歌も随所で披露しているし、実に愛すべきキャラクターだ。こういう朗らかなユーモアを前面に押し出したMCは意外と少ない。リリックも中身は何もないが….問題なし。求めるモノが違う。

NACTURNAL RONなる人物が殆どのトラックを手掛けていて、コレが実に良い。”NIGHT TRAIN TO BABBLE ON”のような美しい曲も作れる幅の広さを持っているし、覚えておいて損のない名前かも。

とにかく頭を空っぽにして楽しむために作られた、例えばSHAPES一派のようなキワモノ感もない、実に真っ当なコメディ・パーティー・アルバム。聴き終わった後に何も残らないけど。