GREENHOUSE EFFECT “LIFE SENTENCES”

デビューEP”UP TO SPEED”に続く、BLUEPRINT率いるGREENHOUSE EFFECTのオフィシャル・デビュー・アルバム。最近脱退したINKWELにとっては最後の作品となったアルバムだが、完成したのは2000年だそうで、実に4年間も寝かされていた訳だ。

最近のBLUEPRINTのプロダクションをつまらなく感じているリスナー(筆者を含む)は、ご安心を。4年前の作品という事で、”UP TO SPEED”の頃の質の高さがまだ残っている。太いベースに幻想的なループが絡みつく”TO RHYME IS DIVINE”、直球勝負のメロウネスが光る”LIFE SENTENCES”、ハードボイルドなホーン・ループが気持ち良い”FANTASY ISLAND”、一歩間違うとトンでもない事になる所を、ギリギリでドープに仕上げたクラシック・ロック調のポッセ・カット”FRICTION”、ムーディーこの上ない”CATCH ME IF YOU CAN”。どの楽曲も、BLUEPRINT最盛期の勢いが感じられる素晴らしい出来だ。文句なし。

3MCの独特の抑揚を駆使したライミングも絶好調。BLUEPRINTの存在感が頭抜けているのは否めないが、INKWELとP-DUNBARも力強い。

CRYPTIC ONEのアルバムでは1曲のみながら復調の兆しを感じさせたBLUEPRINT、やはりポテンシャルはかなりの高さ。この当時の調子を一刻も早く取り戻して欲しいものだ。ともかく、”UP TO SPEED”に勝るとも劣らない仕上がりだ。