MERCURY “HG”

DISFLEX 6などで知られるSUNSET LEAGUESクルーから、MERCURYのセカンド・アルバム。

MERCURYは、今回もやる気のなさそうなフロウを全編に渡って披露していて、好き嫌いの分かれる所だろう。だが、シンプルでモノトーンなトラックとの相性は良く、どれもタイト。ワックMCは勿論オーディエンスにまで物申す”THE ONLY THING”、地球環境に言及する”PRELUDE TO A THEORY”や”THE DARKNESS”、地に足のついたところを聴かせる”SPRING INTO SUMMER”など、リリック面では前作よりも聴き所は多い。MERCURYが多くを担当したトラックにあまり変化はないが、”AGELESS”でのドラムは凄まじいし、ELON.ISによる”999″のキャッチーさはアルバムに幅を持たせている。

前作からほぼ変化のない内容で、前作を気に入った人なら気に入るだろうし、駄目だった人には相変わらず駄目だろう。彼のラップは、ソロでアルバム一枚を通して聴かせるには少しキツイ気もする。