オムニバス “SIX SHADES OF THE SAME COLOR”

これまで様々なレーベルや自主レベルで活動してきたシカゴのアーティスト達が、PUGSLEE ATOMSやINFINITOのアルバムをリリースしたBIRTHWRITEなるレーベルの元に集結、レーベル・コンピレーションを発表した。

PUGSLEE ATOMSやINFINITO、PSALM、LORD 360など、レーベル所属アーティストはある程度名の知れた連中ばかり。と来れば注目は、プロダクション面でレーベル色を打ち出せるかという点だろうが、このアルバムで全曲を手掛けるOVERFLOのプロダクションは、充分にその役割を果たしていると思う。冒頭のインスト・トラック”NOBODY HEARD ME THE FIRST TIME”では、DJ SHADOWがU.N.K.L.E.で使っていた妖しいギターに違った味付けをし、続くポッセカット”THINGS AREN’T THE WAY THEY SEEM”でのキーボード・サンプル、THE OPUSのアルバムへの参加で俄然注目されるソロMC、LORD 360の”AGGRAVATED ARTERIES”での荒々しいドラム・プログラミングなど、どれも安定した質の高さを誇っているし、PUGSLEE ATOMZの”HEAT OF THE NIGHT”を聴けば、OVERFLOがそれぞれのMCに合わせてヴァラエティに富んだトラックを作れる事が分かる。

2002年は、PUGSLEE ATOMZ、INFINITO、このコンピと、3枚のアルバムをリリースしたBIRTHWRITE。来年はおそらくLORD 360らがアルバムを出すことだろうから、その出来如何では注目度もグッと上がるだろう。シカゴは来年も面白くなりそうだ。