AKUMA “EYE IN THE SKY”

THE SHAPE SHIFTERSから、AKUMAのソロ・デビュー作。

CIRCUSやAWOL ONEなど癖のあり過ぎるMCを抱えるTHE SHAPE SHIFTERSの中で、AKUMAのようなオーソドックスなライム・スタイルは流石に影が薄くなってしまうのもしょうがないが、個人的には彼やDIEのような中堅ドコロがSHAPESのアイデンティティを保っていると考えているのだが、どうだろうか。中堅ドコロ揃い踏みのポッセ・カット”THREE THE HARD WAY”を聴くと、そうした思いがより強くなる。ここでは、一番手DIEのフロウが光っているかな。曲単位では、煙草に対する愛情を切々と語る”BAD HABITS”は新鮮だった。

プロダクションもナカナカ強力。「空に浮かぶ目にいつも見張られてる!」とか言ってるSHAPESらしい一曲”EYE IN THE SKY”でのDEESKEEや、穏やかだった幼少期を懐かしむほのぼのとした”THOSE WERE THE DAYS”でのPRESTOの確かな仕事振りがハイライトだ。

30分チョットというヴォリュームながらSHAPESだけあって中身は予想通り濃いのだが、前述の通りAKUMAのオーソドックスなスタイルのお陰か比較的聴きやすく仕上がっていると思うし、トラックも充実している。佳作。