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とにかく、一切捨て曲なし。参加した全員が最高のパフォーマンスを披露している中、最も多くフィーチャ-されているWHAT WHAT改めJEAN GRAEが素晴らしい。とくに、女子高生レベッカが、校内乱射事件を起こすまでの心の動きを事細かくラップした”TACO DAY”が、なんと言ってもアルバムのベスト・カット。生活を取り巻く虐待・イジメの中でもがく彼女の復讐までの狂気のストーリーは、不気味なビートと併せて脳裏からなかなか離れない。JUGGAKNOTSのBREWINとの、ぶっ飛んだ”LOVE VENOM”においても彼女は、強烈なパンチラインに加えて、ヘタウマな歌まで(しかもローズ・ロイス)!。これで間違いなく彼女は、要注意MCリストベスト5に入るね、マジで。
聞き所は当然、他にも在る。LORD SEARが相変わらずヘロヘロ・フローで女ネタをかます”GIRL”、D-STROYが強気に迫る”BRING IT TO ME”、アトランタのMASS INFLUENCEがファンキーなトラックでダラケる”GET LOOSE”、シングル収録済みの3曲、”THIS MORNING”、”STRAIGHT”、”WHAT THE FUCK?!?”も、いつ聴いてもドープ。特に”WHAT THE FUCK ?!?”のMR LIVEは光ってる。スリック。トラック面では、MURSが彼方から参加した”THE HURT”、MR LIVEと共にCHUBB ROCKが健在振りを聴かせる、イレギュラーな展開のパーティー・トラック”DUMMY SMACKS”、この2曲が、対極ながらアルバム全体の空気感を象徴している。
アルバム構成も素晴らしいし、全篇に漂う何とも言えないフザケタ空気が、なんともHIP HOP。人選もソレらしい。期待を一切裏切らない、問答無用のクラシック・アルバムである。
あ、それとジャケもドープ。