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最も耳を引いたのは、”FALSE/LOST”だ。この曲で2 MEXは、宗教組織に対しての自らの正直な意見を述べている。つまり、宗教を盲目的に崇拝するのはとても危険だ、という事。宗教が文化の中で大きな位置を占めているアメリカで、こういった曲をやる事はある意味危険だと思うのだが。”MARSHALL LAW”でも軍隊に対する批判を繰り広げているし、DILATED PEOPLESのIRISCIENCEが参加した”PARANOIA SHIEK”や”WORSHIP THE MUSIC”でも、他のアーティストがあまり口にしない題材を扱っていて唸らされる。”やっと言いたい事が言えるぜ”と”HOLLOW VICTORY”で語っている通り、自らの感情を正直に吐き出す所に2 MEXがドープたる所以がある。決してテクニカルでないラップも、感情が直に伝わってくる様だ。
もう一人の主役MUM’S THE WORDのトラックは、乾いたドラムを主体にした、いかにもウェスト・コーストといった感じ。”ODESSEY HONESTLY”や”MARSHALL LAW”、”BROKEN INTERCOM”のようなファンキーなモノから、”PARANOIA SHIEK”、”FUNNY ISN’T IT”辺りの哀愁漂うモノまで、手堅くまとめている。
トラック面で少し損はしているものの、多彩な題材、パッショネイトなフロウなど、聴き所の多いアルバムだ。2 MEXはこのアルバムで、自分がウェスト・コーストを代表するリリシストの一人である事を証明した。