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映画”ナイトホークス”は、スタローンとビリー・ディー・ウィリアムズ演じる刑事が、ルドガー・ハウアー演じるテロリストを追い詰めてゆくという内容だったが、このアルバムは、CAGEとMHZのCAMU TAO扮する汚職刑事が悪の限りを尽くす様が全編を通して描かれる。映画の内容を基にアルバムを通して何らかの繋がったストーリーを期待していただけに、この辺は少し拍子抜けしたが、CAGEとCAMU TAOという曲者2人のエゲツない描写と巧みなフロウが冴えるアルバムに仕上がっている。濃い濃い!
CAMU TAOとMIGHTY MIが半分ずつ手掛けたトラックは、80年代のB級映画っぽいいかがわしい雰囲気を上手く演出している。”N.R.A.”や”KEEP THE CITY UP”、”NIGHTHAWKS”などでのチープなシンセ使いは、2人の胡散臭さを存分に引き立てていて、良い感じだ。
汚職刑事というコンセプトが逆に足を引っ張っている感もあってCAGEの”MOVIES FOR THE BLIND”ほどの奥深さはないが、この辺のアーティストのナスティ具合が好きな人間には、満足のいく内容。CAGEとCAMU TAOの玄人好みのデリヴァリーを存分に味わえるアルバムである。