PENNY “THE CLOCKFORTH MOVEMENT”

良質なアルバムを定期的にリリースする事で徐々に注目が集まってきたPLAGUE LANGUAGEから、紅一点PENNYのデビュー・アルバム。とは言っても、30分にも満たない長さだが。

メロディアスなフロウがDOSE ONEを彷彿とさせるPENNYだが、声が普通な分、とっつきやすいかもしれない。想像力を掻き立てるような詩的な表現も、彼女のゆるーいデリヴァリーによって説得力を増しているように思うし、暖かみのあるトラックの上をフワフワと漂っているような、どこか超自然的な不思議な魅力を持っている。RAJBOTのトラックが畏敬の念すら憶えさせる”THE UPPING HAND”はその好例、そのRAJBOTとのデュエット”AIR DROPS”も素晴らしい。

独特のフロウと声量のなさ、ミックスのせいでリリックが聴き取りにくいのだが、ありがたい事にインナースリーヴにはリリックがしっかりと。

収録時間の短さだけでなく内容が充実している事もあって、なんかアッという間に聴き終わってしまう感じ。駄曲もない。PLAGUE LANGUAGEの作品の中でも、最も好きなアルバム。まあ、そうは言っても、もう少し長くても….