クラシック”BOTTLE OF HUMAN”に続くオフィシャル・アルバムとの間を埋めるアン・オフィシャル・アルバム。確かに、トラック/ラップ両面で決定的な一曲はないし、質にもバラツキがあるが、ANTICONが確実に第2期へと移行した事が明確になったコレクションだ。叙情的なこれまでの路線と、ODD NOSDAMやBOMARR MONKらの活動に触発されたかのような実験的な路線が一つのアルバムに無造作に放り込まれ、ANTICONサウンドの総括といった趣。中心人物としては、当然かも。
前者では、ALIASとの相変わらず憂鬱な”ISNT IT SAD?”や”BEYOND GOOD AND NON-GOOD”、JELとの”RESPECT PT 3″や”SEBAGO”があり、後者では、シンプルだが奇妙な”AVANTELONIAN”やBOMARR MONKとの”THA REALNESS CONTINUUM”、ODD NOSDAM節全開の”SALT ON EVERYTHING”がある、といった具合。4つのパートに分割された10分に及ぶ”I HAVE SINCE MOVED ON…”の最後のパートにはJELとのライヴ音源が。素晴らしいです。
アン・オフィシャルの割りにはまとまっているし、オフィシャル・アルバムへの過程の試行錯誤が垣間見れて面白い。単純に良い曲がそろっている。”BOTTLE OF HUMEN”を超えるのは難しいだろうが、期待して良いかも。
